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Visitor

先週の6月4日から10日まで、エチオピア南部諸民族州に旅行に行ってきた。
エチオピアに住んでいる以上、エチオピアのあらゆる文化や生活に触れ、エチオピアの全てを知り理解していこうと思う私にとって、この南部諸民族州の旅は欠かすことにできないものだった。

私はこの旅でいろいろと考えさせられた。
旅をする意味についても考えた。

エチオピアの人口は約8000万人、約80の民族、そして80以上の言語がある。
そんなエチオピアの南部には少数民族と呼ばれる人たちが各々言語を話し、食事をし、生活をしている。
この一年で驚くべき進化をとげた私のアムハラ語もここ南部では皆無に等しい。
そして、私たちは少数民族と呼ばれる人たちの村に行き、家や生活を見て、そしてその人たちに会ってきた。

ドルゼ族、ハマル族、ムルシ族、アリ族などなど・・・。

この人たちの村を訪れ、この人たちに会うことがこの旅の大きな目的でもあった。

しかし、私はこの旅が終わってから、この目的を反省した。

旅行に行く前、これらの民族に会って写真を撮る際には、必ず許可を得てから写真を撮り、その後に必ずお金を支払うという情報を私たちは知っていた。
彼らは少数民族と呼ばれ、現在はたくさんの観光客が彼らのもとに訪れ、彼らの写真を撮る。私たちにとって、写真を撮ってお金を払うという行為は少し違和感を感じるように思うかもしれないが、それは彼らからすれば当然の行為であり、これは一種のサービス業なのだと私は解釈していた。

しかし、私は何が一番正しいのか正直この旅でわからなくなった。
それは、ムルシ族の村に行った時に強く感じたことだ。

ムルシ族の村に車で着くとそこには、たくさんのムルシ族と呼ばれる人たちが待ち構えていた。
私たちが車から降りるとすぐに、

「ピクチャー、ピクチャー」

と迫ってきた。これは一種のサービス業だと思っていた私だが、その様子の不自然さには驚いた。
ムルシ族の人たちが普段、どのような格好をし、どのような生活をしているかは知らないが、女の人たちはあらゆる飾りをつけ、子どもを抱え、子どもの顔には私たちの目を引くためのペイントをしていた。

私がある人と写真を撮っているとあらゆる方面から私の服を引っ張り、

「ピクチャー、ピクチャー」

と迫ってくる。
誰と写真を撮るか考えていた時、「自分はいったい何様なんだ」っていう気持ちになった。
偉そうにお金を払い、自分の満足のために写真を撮る。何か間違っているような気がする。
しかし、写真を撮って、お金を払うことによって彼らの生活は成り立っているのかもしれない。そう考えると需要と供給なのか・・・。

家に帰ってゆっくり考えていた。
少数民族と呼ばれている人たちにとっての「幸せ」とは何なのか?
彼らが、私たち観光客に対して「マネー」「ピクチャー」と言ってくるようになったのは、間違いなく私たち観光客の責任であり、観光客がいなければ、少数民族と呼ばれる人たちはもういなくなっていたかもしれない。
観光客がいるから彼らは少数民族であり続けるのか、それとも心から自分たちの文化や生活を守り続けたいために、少数民族であり続けるのか。

彼らにとって、自分たちの文化や生活を守ることが幸せなのか?それとも実は発展した生活をしたいと思っていて、そういった生活をすることが幸せなのか?

その答えは彼らだけが知っている。ただ一つ言えることは、全て私たち観光客が大きく関わっているということである。

「人生とは旅であり、旅とは人生である」

かの有名なサッカー選手が語っていたが、これから数々の旅をするであろう私は少し「旅の仕方」というものを考えなおそうと思った。

今回の旅のメンバー
我らを引っ張ってくれた東田夫妻!!お父さん、お母さん本当にありがとうございました!!
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ドルゼ族の村の観光客向けのサービス よく考えてある・・・。
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ハマル族withゲンタ①
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ハマル族の男性withゲンタ②
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ムルシ族の皆様
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私たちのノリに付き合うムルシの男性
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道路で偶然出会った竹馬族の子どもたち
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withゲンタ
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いろいろなことを考えてたが、写真を撮りまくっていた石部隊員であった。

# by genta_ishibe87 | 2011-06-14 21:02  

Ethiopian Football

どうも、ドルベテのリオネル・メッシこと石部元太です。
今週の月曜日から日曜日にかけて、日本で言う、県や府を半分ぐらいにいた地域の中で、サッカーとバレーボールの大会が行われた。
その対象者は政府機関に所属して働いている人たち。要するに先生たちを中心にした大会が行われたのだ。
今年が一回目というこの取り組み、よくわからないが、なぜかドルベテが開催地で11チームが今週ドルベテに集結した。

もちろん、私もドルベテのフットボールチームのメンバーとして参加した。
試合は11チームを3つのグループに分け、グループリーグを行い、1位と総合で成績が良かった2位のチームが決勝トーナメントに進めるという形式だった。


第一戦 vsサカラ
私はこの試合で最高のプレーをしてやろうと思っていた。なぜならば、この大会はなかなか大きい大会のようで、周りにはドルベテ中の人たちが集まり、応援していた。その数およそ1000人以上。
もちろん、私の教え子である子どもたちも見ているため、何としても良いプレーをして子どもたちに「フットボールとは?」ということを教えてやりたいと思っていた。

しかし!!!

そんなかっこいいことを考えいた私だが、重要なことを忘れていた。私はそれほどサッカーが上手くなかったのだ。
この大会のレベルは中学校の球技大会レベルなのだが、私のチームはその中でもかなりレベルの低い方で、練習ではボランチをやらされていた私だが、本番になるとなぜかサイドに回されていた。
そして試合中に思った・・・。

「ボールが来ない・・・。」

そう、このチームの選手のほとんどの選手が「蹴る」「止める」「運ぶ」のサッカーの基本がほとんどできない。
30分-30分の試合で何もしないで終わってしまうと思っていたとき、私のみっともないドリブルからペナ付近でファールをもらった。試合は1対1の同点という状況。
そして、チームのキャプテンらしき人物ヨナスがボールをセットした。

「どきなさい!俺が蹴る!!」

こいつに蹴らしたら、絶対入らないと思い、本田ばりの威圧で言ってやった。
ふてくされていたが、簡単にゆずってくれた。

そして、自分で言うのも何だが、私が蹴ったボールは不細工な弧を描き、ハエが止まってるんちゃうかって思うくらいの遅い弾道でゆっくりとゴールに入っていった。

結局、3-2で緒戦をモノにしたドルベテ。私も1ゴール2アシストと何とか面目を保った。



第2戦 vsメチャ(マラウイ)
「簡単だぜ、エチオピア!!」と調子にのっていた私だが、この試合はほぼ何もしないで試合終了。試合も1-2の完敗だった。
後から振り返ったが、おそらく私に出たパスは1試合で2本。一度は自分のポジションの悪さが原因かと思ったが、彼らはまともにボールを蹴れていなかったような気がする。

フラストレーションが限界まで溜まっていたその時、ドルベテの一人の選手が倒され、仕返しにタックル!!
そして、我が科目リーダーのスマチョウがその次に相手に殴りかかり、観ていた観客1000人がその乱闘に向かって突進していきた。
警察が必死に止めるが、観客は興奮し、乱闘の所まで来て、すぐに引き返して行った。

「乱闘せえへんのかい!!」

と思わず突っ込みたくなった。エチオピア人のただ目立ちたいだけ精神が見られた場面だった。

その後、教師のくせに何百人の生徒が見ている前で相手を殴ったスマチョウには、泣くぐらい説教をしてやった。


第3戦 vsフネトサラム
私は次の日から用事があったため、この試合が最後となることが決まっていた。日本人の私がいて、グループリーグ突破できないとなると、もの凄い悔しいので、絶対に今日勝って決勝トーナメント進出を決めようとひそかに燃えていた。

そして、みんなでミーティングをした後、昼飯を食べようと注文していた時、コーチ・エリアスの携帯がなり、

「試合、11時からなんですけど・・・。」

現在、11時20分。完全にインフォメーション・ミスで試合時刻は過ぎていた。

この時点で負けやろと思いながら、急いでユニホームを取りに帰ってフィールドに駆けつけた。すでに試合は始まっていた。
普段、何事に対しても遅いくせに、こういう時はかなり早かった。

前半の途中から出してもらった意外と頼りにされている私は、後半、またもやFKのチャンスを得た。距離は40m。私は一つの作戦を考えた。

「枠行ったら入るんちゃうか?」

負けることだけは絶対に嫌だったので、ロングキックの感覚で蹴ってやった。
キーパーは完全に思った通りのファンブルをしてくれ、先制!!

この試合は真ん中においてもらった私は、ちょっとだけ数多くボールに触ることができ、3-0の圧勝でこの試合を終えることができた。1ゴール1アシストしたのだが、試合後、多くの人たちに囲まれて、

「ゲンタ、スゲー!」

「ゲンタ、ナイスプレー」

「ゲンタ、メッシ!!」

「ゲンタ、ライオン!!」

「ゲンタ、チャイナ!!」(チャイナちゃうわ!!)

絶対に私のプレーが良いとか悪いとかわかっていない人たちが、私をリオネル・メッシのように取り囲む。
こんなプレーで満足し、少しでも子どもたちの良い影響になれたことを光栄に思います。


スポーツオフィスから貸し出されているスパイク・・・。
このスパイクでものすごいテンションがあがる彼らは天才です!!
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リオネル・メッシと身長も体重も年齢も一緒というこの事実と違い・・・。
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3試合2FK ウケる・・・。
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# by genta_ishibe87 | 2011-06-04 05:48  

Education

今週、G9・G11の生徒のファイナルテストが行われ、試験管を勤めていたのですが、5日間で約20人ばかり、カンニングをした生徒を捕まえました。
カンニングしている生徒ばかり捕まえて、いろいろ考えましたが、結局これも教育なんです。よって、カンニングは絶対に許しませんでした。

そのカンニングをしている生徒を捕まえる仕事を今週終え、私の教師一年目は終了いたしました。
「アフリカで何か自分のできることをしたい」という思いから協力隊として、エチオピアに来て、体育教師をし、教師に対する体育セミナーをし、サッカー部を始め、サッカー指導をし、徹底的に人間教育をし、ケンカをし、アムハラ州プレミアリーグを開催し、ゴミ拾いをし、ケンカをし、ゴミ箱を作ったりなどの活動をしてきた。

日々活動する上で、「自分にできることを全力でしよう」という思いを持ちながらやってきたが、それと同時に「これは本当にエチオピアのためになっているのだろうか?」という疑問も常に持っていた。
間違いなく、協力隊としてボランティアでやっていることは自分のためになっていると思う。しかし、エチオピアのためになっているかと聞かれたら、自信を持って「YES」とはまだまだ言えない。

だからといって、この一年私がやってきたことは、全く意味のないことはないと思う。


「蒔いた種子のとおりに花が咲く」


最近読んだ本にこの言葉があった。まさに「教育」とはこの言葉の通りだと思う。
大人が最高の教育をすることができれば、子どもたちは最高の花を咲かしてくれるはず。

私はこの一年で、自分なりの種を蒔いたつもりだ。その種が今後どのような花を咲かすかは、まだ未知だが、きっときれいな花が咲くことを信じようと思う。

そして、その種を蒔く方法として、私は「サッカー」を選んだ。体育教師としてエチオピアに来ているのだからこれが「体育」もしくは「スポーツ」でなければならないのかもしれないが、私は来年も「サッカー」で勝負しようと思う。もちろん体育でも勝負するけどね!!

この国で多くの子どもに夢を持たせて、人間的に大きく成長させることのできるのは「サッカー」であるとこの一年で感じ学んだ。

「サッカーは世界を救う」

エチオピアに来て、本気でそう感じた一年であった。



It's your turn, Coach!(次はコーチの番だ)


最近、観た映画にものすごい影響されているゲンタでした。
ちなみに、この台詞が出てくる映画は僕にとって、「英語」と「夢」と「挑戦」を学ぶ勉強法です。

It's your turn, Coach!
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いやぁ~マジで感動でしたね。
そして、エチオピアのマンチェスター好きの皆様、ご苦労さまでした!!笑

# by genta_ishibe87 | 2011-05-29 13:00  

Result

最近、雨水で身体を洗っていたのですが、ランニングでできた傷におそらくその雨水からばい菌が入って、2日くらい足を引きずっていた元太です。
高校2年の時にばい菌で痛い目に合っているので、ばい菌だけは絶対に油断しないようにしよう。

久しぶりの3本立てです。長くなりますが暇なときにでも読んでください。

①Test
ドルベテ高校での教師生活一年目も終盤を向かえ、先週私の受け持つ学年も最後のテストが行われた。
私の受け持つG10年生は28クラス(A~B’)あり、私を含めた3人の先生で受け持っている。体育もペーパーテストがあるため、ある日、教科主任のスマチョウから言われた、

スマチョウ「ゲンタ、アビィ、今週中に各自テスト問題を作り、来週3人で持ちよって相談しテストを作ろう。だから、来週までにテスト問題を作っておくように!!」

私はできることはできるうちにしておきたい派なので、その日に仕上げ作っておいた。しかし、次の週もその次の週も誰もテストを作ってこず、結局私のテストがそのまま使われることになった。厳密に言うと、教科主任のプライドがあるのかしらないが、自分も作ったとアピールしたいのか、3問だけスマチョウの問題になっていた。

そして、テストも無事終了し、成績処理を今週行った。8クラス、およそ500人の丸付けはなかなかの大変な仕事だと想像していた。

しかし!!!その作業は意外と簡単だった。なぜなら、

点数が悪すぎたからだ。

「14点、12点、6点、4点・・・」(テストは40点満点)

丸付けをしている時、やってしまったと思った。間違いなく、私の教え方が問題だったのだと痛感した。1学期とは違い、勉強に勉強を重ねたアムハラ語で言葉巧み面白おかしく教室での理論の授業を行ったはずだった。ましてや、私の専門種目であるサッカーを教えていたにも関わらず、生徒はこの点数・・・。
間違いなく私の教え方に問題があったのだ、と反省をしていた。
次の日、同僚のアビィに尋ねた。

ゲンタ「アビィ!ウチのクラスの生徒の点数悪すぎるねんけど、どない?」

アビィ「おお!!俺のクラスも悪すぎるぞ。さっき付けていたら0点おったぞ!!ダハハハハハハ。田舎の生徒は怠け者だからなぁ~いつもこんな感じだ!」

ゲンタ「マジか!?俺のクラス、まだ0点はおらへんなぁ~平均14点とかやねんけど、そんなもんか?」

アビィ「そんなもんだ。馬鹿だからなぁ~だははははははは!!」

私のクラスだけではないことを知り、安心した。いや!!安心してはいかんだろ!!これではいかんだろ、エチオピア体育!!体育のうちの半分は理論の授業をやらされているというのに、こんな時間だけ使うようなテストをするくらいなら、もっと身体を動かそうではないか!!という感じの問題点を書きまくったレポートを先日、教育省に出したのだが、彼らは何をそこから感じるか!?課題ですなぁ~

しかし、テストの採点を引き続き行っていた時に、0点の子がいたときは、意味もわからずテンションが上がって「来たーーーーーーーーーーーーー!!」とアビイに叫んでいた。

20問中、5問は○×問題、その他は4択もしくは5択問題(エチオピアの決まり)というのに、0点を取る生徒はある意味天才だと感じるのは私だけだろうか?
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②Play Football
私と同じ時期にエチオピアに来て、同じ体育の教師で、同じスポーツをしていて、同じポジションで、同じ生活班(語学訓練のときに決められる班)で、同じビギナーズクラス(語学訓練のときに振り分けられる語学班の中の素人集団)で、そして同じ州に派遣されて、なおかつ隣町同士という何とも共通点の多い井川隊員が先週、自分の任地の町のサッカーチームを率いて、日本で言う県大会のような大会を見事優勝した。

まぁ、彼の実力を考えれば、優勝は当然の結果だったのかもしれないが、試合を見ていて、エチオピア人と一緒に同じ目標に向かって走っていた彼の姿はすごくかっこよかった。来年は私も絶対に出ようと心に決めた。

しかし、試合を見ていて、やはりいつもどおり相手に倒されたら、もう死ぬかのように痛がり、ただのファールにも関わらず、審判に猛抗議する姿は相変わらずテレビの見すぎだった。そのおかげで試合は止まる、止まる。よって90分の試合だが、長いのなんの・・・。

どんだけ痛がんねん!!
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先日モウリーニョが退席処分くらったのに影響されてか審判にたてつくコーチ
完全に抗議してる自分に酔っています。
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最近、私のチームの子どもたち、一つの言葉を言い続けている。

「ウグルクワス アトタチャワット!フットボール タチャワット!」
(ウグルクワスをするな!フットボールをしろ!!)

ウグルクワスはアムハラ語でフットボールという意味だが、この意味を理解した彼らはいつも爆笑している。

500人を超える観客がいるにも関わらず、日本人というだけで本部席に座ることができるこの待遇
そして、遠慮もしないでどうどう座るゲンタとマサカズ。
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自分のかっこいい姿をアピールしないタイシですから、僕が変わりにアピールしておきます。
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井川隊員とその愉快な仲間たち
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③School
私は大学時代、キッズサッカーという幼児を対象にしたサッカー普及活動に力を入れていた。その活動は、幼稚園や保育園に出向いて、サッカー指導を行うというものなのだが、ここエチオピアでも絶対にやってやろうとたくらんでいる。
しかし、子どもたちは英語ができないという理由と、まずは自分の仕事をとことんするということを一年目は考えていたので、このキッズサッカーは2年目から行おうと考えていた。

一年目を終えようとしている今、来年度の下見もかねて、小学校を訪問見学することにした。そして、昨日ある小学校に行ってきた。

その小学校は本当の田舎の子どもが行くようなところで、私の住むドルベテの小学校が都会の小学校に見えるぐらいのところであった。
場所は家も何もない草原の真ん中にあり、子どもの90%は裸足で登校していた。
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教師数4人+校長
生徒数200人
学年1年生~4年生

そこには、子どもたちの「純粋さ」しかなかった。先生の質問に対して、人生をかけるかのように必死に手を挙げアピールする姿は、一生懸命さを十分に感じさせてくれた。
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休み時間にあきらかにおもしろくないだろうと思うような遊びをみんながしていたのだが、子どもたちの目はキラキラしていた。
子どもはゲームやおもちゃなんてなくても、石ころ一つで十分に楽しめるのだと感じた。

そんな子どもたちを見ていて、キッズリーダーとしての血が騒いだ。
新たな目標がまたできた。

エチオピアの現状として、初等教育の就学率97年度では41.8%だったことに対して、政府が「全ての人に教育を」を合言葉に政策を行い、昨年度は93.4%まで向上したと聞いていた。
しかし、現状は、この学校でも1年生は90人の生徒が実際はいるらしいのだが、この日来ていた生徒は35人。多い日で50人は来るらしいのだが、就学率は上がってはいるが、実際の現場には学校に来れていない子がいるのも事実である。

# by genta_ishibe87 | 2011-05-22 03:50  

Garbage

水が今日で2週間と5日ぐらい出ていませんが、なぜかもの凄い元気です!!
そんな、エチオピアにも雨季シーズンが到来しました。
よって、最近は雨水を溜めてシャワーを浴びていますが、知っていましたか?
雨水は何度流しても石鹸のぬるぬるが取れないんです。
なぜかは科学の先生にまかして、日々発見の連続ですね!!

話は変わりますが、先日ミッシェル氏が我がドルベテに高校に来て、最初に言った感想が、

「ゲンタ、まず先生のオフィスをきれいにしないとアカンぞ。生徒は先生を見てるんやから。」

だった。
以前から、私は学校をきれいにしようと、生徒と一緒に学校の周りばかりを掃除していたが、オフィスの掃除は考えもしていなかった。おそらく、汚いオフィスを見慣れてしまっていて、それが普通だと思っていたのだろう。
何が怖いって一番「慣れ」が怖いですね。まさに、初心忘れべからず!

ミッシェルくんの貴重な意見を無駄にしないためにも、私は次の週から、朝一で学校に行き、オフィスの掃除を初めた。一人でするのは心細かったので、最初に何人かの先生に声をかけた。

ゲンタ「なぁなぁ、一緒にオフィスを掃除しよう」

先生たち「お、おう・・・。」彼らは手伝ってくれなかった。

そして、最初から期待はしていなかったが、私一人で掃除をしていると、

先生A「ゲンタ、掃除か!?偉いぞ!!」

先生B「ゲンタ、ホコリが舞うからやめてくれ!!」

ゲンタ「嫌だ!!」

先生C「ゲンタ、今日昼からお手伝いさんが、来るからしなくてもいいぞ!!」

ゲンタ「100%来ないね!!」

という感じで、私の一週間の掃除活動は続いた。わざわざ、先生が見ている前でやっているにも関わらず、誰も手伝ってくれないのには驚いた。しかし、最終日、見た感じ悪い顔をしてそうな一人の先生だけが、

「ゲンタ、俺も手伝うぞ」

と言い、手伝ってくれた。人は見かけで判断してはダメですよ。

私と一人の先生により一週間かけて、オフィスは見違えるほどきれいになった。
土日をはさみ、次の週の月曜日、オフィスに行くと、見違えるほど、元通りに汚くなっていた。
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エチオピア人は本当にスゴイなと思った。

どうすれば、きれいななるのか、ずっと考えていた。一番早いのは先生たちの意識改革をすること、しかし、一番早いだけに一番難しい。

そんな時、隊員の中で最もアムハラ語(エチオピアの言語)と英語を勉強しているという絶対的自信を持っている私はある言葉を発見した。
※勉強量は絶対的に一番であるが、一般隊員程度にしか上達していないのが私の頭脳。

その言葉は、

「コシャシャマタラカミヤ(ゴミ箱)」

エチオピアにまさか、このような言葉が存在していたとは・・・。

さっそくゴミ箱を作った。
3分で作った。
オフィスの一番先生が見るところに置いてやった。
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要するに、今までゴミ箱がなかったから、どこにでもゴミを捨てるわけであって、もしゴミ箱があったなら、人間の心理上、ゴミ箱を活用しようとするのである。

と心理学を学んでいるわけでもないが、心理的目線から気持ちだけ分析し、実験を行ってみることにした。もし、このゲンタ箱に先生たちがゴミを入れるようなことがあれば、それは明るい未来への大きな一歩となるだろう。

そして、数日後。私が最初少しゴミを入れてましたけどね・・・。
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新たなゲンタプロジェクトとし、全教室(約40教室)に「ゲンタ箱」を設置しようと思う。

あの元日本代表監督だった岡田武司氏が横浜Fマリノスの監督に就任した時に、まずやったことが、先週のロッカーをきれいにさしたことだったらしい(その後Jリーグ2年連続チャンピオン)。

# by genta_ishibe87 | 2011-05-14 16:10