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Farewell

小さい頃からずっとサッカーをしてきて、それぞれのチームでいろいろな指導者と出会ってきた。
多くの指導者の方にサッカーを教わってきたが、同じタイプの指導者というのはいなかった。それぞれが自分の考えや練習メニュー、哲学やサッカー観を持っており、いつも私に新たな知識と技術を与えてくれていた。
似ているタイプの指導者というのもいなかった。
まさに十人十色。

いつも違う指導方法で、違うサッカー観を教えられてきたが、チームを去る時、私が抱く感想はいつも同じだった。


「本当にありがとうございました」


この気持ちだけは、どの指導者に対しても共通していた。
世の中には指導者と合わずにサッカーを辞めてしまったり、その人に対する不満だけを持って去っていく人も少なくはない。

私の場合は、金運と恋愛運が無さ過ぎる代わりに「人運」(良い人と出会う運)は人並み以上にあるため、本当に良い指導者との出会いしかなかったように感じる。

今までは指導者に対して「感謝」する立場であったが、今回初めて「感謝」される立場になってチームを去ることになった。


先週の土曜日、We are the World FCの今シーズン最終戦をバハルダール(大きい都市)で、行ってきた。結果は3-3からのPK負け(2-4●)。

生徒は進級するための厳しい全国共通の試験を受けなければいけないため、練習や試合をする時間はなく、試験終了後は私が帰国するため、実質この試合が私にとってWe are the World FCでの最後の日となった(生徒は来年も続けると言ってくれているが・・・)。

試合後、驚いたことに本気で泣いている生徒がいた。
「2年前は負けてもヘラヘラしてたのになぁ~」
などと考えながら、生徒たちに最後の言葉をかけた。
指導者として最後のメッセージは重要な役割の一つであるが、新人素人指導者のGENTAコーチはいろいろな気持ちが入り混じっていたため、あまり何と言ったか覚えていない。

ただ、
“There is no Genta, but there is Football here.”
とだけは言っておいた。

私の名言っぽいこのわけわからん一言が伝わったかどうかわからないが、
いやぁ~続けて欲しいですね。


その後、ドルベテに一緒に帰り、チームが一時解散する時、多くの選手がなみだ目になりながら、

「ゲンタ、本当に本当に本当にありがとう!」

と力強く言ってくれた。


初めて選手から「感謝」されてチームを去るという立場になって思った。

「いやいや、こちらこそ本当にありがとうございました」


ただ、これだけ選手に感謝され自分がこの2年間やってきた活動は間違いではなかったとは思うが、どうしても満足できないことがある。

やはり試合に勝ってもらいたかったし、私自身がもっと良い指導者ならば、もっともっと選手としても人としても大きく成長できていたはずだ。と自分に対する悔しい気持ちがあるのが否めない。

だから、もっともっと勉強して、経験つんで、成長したいですね。はい。

最終戦はバハルダールの大道FC
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良いグラウンドで最後の試合をさせてもらえたことにも感謝です。
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学び続けます!
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いやぁ~ありがとうございました・・・。
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by genta_ishibe87 | 2012-05-12 05:54

 

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