Healing

なでしこJAPANが世界一になり、背番号10でキャプテン、大会得点王ならびに大会MVPの澤穂希選手と大空翼くんダブらせたのはおそらく私だけではないだろう・・・。
昨日、改めてなでしこの決勝のハイライトシーンを見たが、いつ見ても感動するのもおそらく私だけではないだろう・・・。
そして、日本では女子サッカーブームが巻き起こっているのではないかと勝手に思っているのも私だけではないだろう・・・。

そんな、なでしこが世界一を取る数ヶ月前、隣町のタイシが私に言ってきた。

タイシ「来年度(エチオピア暦)は、女子サッカー部をしようかな」

すぐ人に影響される私は、2秒ほど考えて返事した。

ゲンタ「めっちゃ良いやん。俺も創るわ!!」

完全アイディア泥棒である。
女子サッカー部を創る目的としては、女の子がスポーツをする環境がエチオピアにはあまりにも少なすぎるため(ほとんどの女子高校生は学校以外の時間は、家の仕事の手伝いや掃除、洗濯、料理などに時間を取られている)、少しでもスポーツをする機会を作ろうというものであった。

そんなことを考えていた数日後、私のパートナー的存在である体育教師のエリアスと、エリアスの狭い家で、エリアスの貴重な昼飯をがめつく頂いていた時、エリアスが私に言ってきた。

エリアス「ゲンタ、来年度もサッカークラブを引き続きやっていくのか?」

ゲンタ「もちろんだ。でも、俺はエリアスに来年はコーチをしてほしいんだけどな。なぜなら、俺が帰った後も引き続きチームを存続させていってほしいからね」

エリアス「ゲンタ、俺も実は来年はコーチをやりたいと思っていたんだ!」

ゲンタ「マジでか!?」思いもよらない発言に私のテンションは一気に上がった。

エリアス「だけど、俺は女子チームをやりたい。」

ゲンタ「何だそれ!?実は来年は女子チームも考えていたとこなんだ。一緒にやろう!!」
実は男子チームの方を見て欲しかったのだが、細かいことは気にしないことにした。
話を聞くと彼は以前の学校で、女子サッカーチームを見ていた経験があった。経験といってもおそらく大会1週間前ににチームを創り、集めて大会に挑むというだけのものだが・・・。

そして、今年度が始まってすぐのこと、エリアスが私のところに来て言ってきた。

エリアス「ゲンタ!!今年は女子サッカーチームを俺とお前で作ろうな!!」

このモチベーションの高さに感動した私は、次の週に早速チーム結成の情報を生徒に流した。大会前だけに集めて行うと思っていたエリアスはただただ、びっくりしていた。

そして事前の登録では20人前後の女子生徒が名を連ねた。

しかし今週の月曜日、チームをスタートするために連絡しようと集めた女子生徒は11人だった。

さらに次の日の火曜日、チーム記念すべき最初の練習は17時開始だったにも関わらず、17時40分に集まった女子生徒は3人だった。

さらにさらに、火曜日に3人しか集まらなかったため、また来るのが遅すぎたため、エリアスが怒り、最初の練習がも木曜日なったこの日、17時開始だったに関わらず17時40分に集まった女子生徒は6人だった。

だが、この日エリアスと相談の結果、記念すべきドルベテ高校女子サッカー部が6人だけではあるがスタートを切った。
もちろんのこと我がドルベテ高校女子サッカー部にも「チーム名」がある。
そのチーム名とは・・・、


「Heal the World FC」


今、ダサいと思った人はその気持ちを静かに胸に締まっておいてください。
また、「Heal」という英語の意味を知らない彼女たちに対しては、「世界で輝く美しい女性たち」といういかにも「なでしこJAPAN」を真似したかのような訳をしておいた。
ちなみに、もちろんのことながらマイケル氏の許可は得ていません。

しかし、このチームの強みはエリアスと一緒に指導していけるという点である。
一回目の練習は当然のように「ゲンタ、まかした!!」と言って外でずっと見ているようなおっさんで、また練習後生徒たちが「日曜の17時からもやりたい」と要望があったにも関わらず、マンチェスターU対マンチェスターCがあるため、即却下するようなちょっと腹が出ているおっさんだが、やる気だけはMAXまではいかないが70㌫ぐらいはあるので少なからず期待している。

無事スタートを切った「Heal the World FC」だが、考えなければいけないことは山ほどある。私としては「女子生徒のスポーツをする機会を作る」というのが目的の一つであるが、サッカーを通じて規律やモラルなども学んでいってほしいとも思っている。サッカーがしたくてしたくてたまらない「We are the World FC」の男子生徒に関しては、厳しい指導をしてもそれ程人数が減ることもなければ、サッカーがしたいがために、「時間を守る」であったり「チームのために動く」といったことを自然とできるようになる。
しかし、彼女たちは別に「サッカー」でなくてもいいし、厳しいのであれば「行かない」という考えがあり、さらに人数が少ないというのも現実である。
だからといって自分のポリシーを捨てることは絶対にしたくない。
だからといって男子と同じ指導をしてはすぐにチームは消滅してしまう
おそらくこのチームを続けていくことはかなり難易度が高いと思われる。
しかし、このチームを消滅させずに、実力をつけ人数も増え、多くの生徒が参加したいと思えるようなチームにすることができれば、私の経験値も少なからず上がるのではないだろうか・・・。


始めることは簡単である。大切なのは継続してやっていくことなのだろう。

「才能とは継続して努力し続けること」by 羽生善治


要するに、
「サッカーを教え、サッカーで教える。そしてサッカーから学ぶ」をやっていこう。

Heal the World FC とそこらの子どもたち
パートナーのエリアス(写真右)
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左はケニア産、右はエリティン産
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今週のタミー!!
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いつ見てもやはり目立つ・・・。本当に尊敬です。
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by genta_ishibe87 | 2011-10-22 15:47  

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